近年、「コンテンツマーケティング」は多く用いられ、集客を大幅に伸ばした企業が続出しています。しかしながら、「コンテンツマーケティング」の名前は知っているけど、具体的にどうすればいいのかわからない、という方も未だに多いのではないでしょうか。
意外に思われるかもしれませんが、いくつか基本的なことを学べば、「コンテンツマーケティング」を始めることはそんなに難しいことではありません。この記事では、コンテンツマーケティングを初めてやる方に向けて、コンテンツマーケティングの具体的なやり方などを説明していきます。この記事を読めば、コンテンツマーケティングを実際に行えるようになるでしょう。ぜひ、この記事を読んで「コンテンツマーケティング」によるWEB集客を成功させてください。
コンテンツマーケティングとは
コンテンツマーケティングの具体的なやり方に入る前に、まずはコンテンツマーケティングの概要を押さえておきましょう。
この章では、コンテンツマーケティングの定義、目的、コンテンツとはそもそもどういうものを言うのか、普及率、歴史、について言及します。
コンテンツマーケティングの定義
コンテンツマーケティングの定義は、北米のContent Marketing Instituteが定めているものを引用すると以下のようになります。
Content marketing is a strategic marketing approach focused on creating and distributing valuable, relevant, and consistent content to attract and retain a clearly defined audience — and, ultimately, to drive profitable customer action.
『出典元:http://contentmarketinginstitute.com/what-is-content-marketing/』
上の定義を和訳すると、
「コンテンツマーケティングとは、価値があり関連性のある一貫したコンテンツで、明確に定義された顧客を引きつけ、関係性を維持し、そして最終的には、利益に結びつく購買行動を引き起こさせることに注力した、戦略的マーケティング手法である」
とされています。
コンテンツマーケティングの目的
コンテンツマーケティングの目的とは、なんでしょうか? 前の項の定義から考えてみると、「コンテンツの力で、特定の顧客を引きつけ、関係性を維持し、購買行動(コンバージョン)を起こさせること」と言えるでしょう。
どのようなものがコンテンツなのか
コンテンツマーケティングにおけるコンテンツとは、顧客と関係を結ぶために、有用なものでなければなりません。種類としては、
- 記事
- ブログ
- 写真
- 動画
- イラスト
- HP
- ケーススタディ
- プレゼン資料
などが挙げられるでしょう。
世間にどれほど普及しているのか
2015年度の調査で、コンテンツマーケティングを活用していると答えた人は、54%でした。そうであれば、現在(2017年8月)は、もっと数が増えていると考えられます。
コンテンツマーケティングの歴史
日本にコンテンツマーケティングという言葉が、浸透してきたのは2014年頃と言われていますが、歴史を振り返ってみると、コンテンツマーケティングの原点は1895年に創刊された「The Furrow」という農民のための雑誌まで遡ります。その理由は、商品の売買よりも、読者を考えたコンテンツ作りがなされていたからです。このように、過去を振り返ってみれば、コンテンツマーケティングという言葉こそ使われていませんでしたが、その概念は過去から存在していたと考えられるでしょう。
コンテンツマーケティングを始める理由
この章では、最初にコンテンツマーケティングを始める理由に関して、全体的に共通して言えることを言及します。その後、BtoCとBtoBの場合の2つに分けて、詳細に説明します。
全体的に言えること
この項では、BtoCとBtoBに共通して言える、コンテンツマーケティングを始める理由について書きます。
低予算で始められる
既存の広告方法の費用と比較した時に、コンテンツマーケティングは導入するコストが低いです。例えば、「ブログを始めて、顧客のために、記事を作成する」ためにかかるコストは0円です。当然、外部のコンサル会社などに、委託すれば、費用はかかりますが、費用対効果は高いです。
ストック型の広告
PRやネット広告などは、期間が決まっていて、その間しか商品を紹介できません。しかし、コンテンツマーケティングのために作ったコンテンツは、Web上に半永久的に存在し続けます。つまり、費用が資産になるのです。これによって、継続的に顧客へ商品をアピールすることが可能になります。
SEOに強い
Googleの検索アルゴリズムが近年、コンテンツ重視になってきているので、ユニークで価値のあるコンテンツを作成すれば、検索順位も上がります。すると、顧客が集まりやすくなるので、売り上げも伸びます。
BtoCの場合
この項では、BtoCにおいて、コンテンツマーケティングを始める理由について書きます。
顧客のファン化
コンテンツマーケティングに即したコンテンツに顧客が価値を見出してくれれば、長期的に商品を購入してくれる可能性が上がります。つまり、顧客のロイヤルティが上がります。リピート客が増えることは、ビジネスにおいて、非常に重要でしょう。
ターゲットを選別できる
コンテンツマーケティングでは、商品を売り込みたい顧客に対して、そのニーズを徹底的に洗い出します。そして、それを解決するような形でコンテンツを提供することができれば、狙ったターゲットの購買を促進することができます。
ソーシャルメディアでの拡散
広告におけるソーシャルメディアの重要性は、あえて言及する必要もないと思います。コンテンツマーケティングでは、その性質上、ソーシャルメディアとの相性は良いと言われています。なぜなら、コンテンツの質が高ければ、ソーシャルメディアのユーザーが拡散してくれるからです。
BtoBの場合
この項では、BtoBにおいて、コンテンツマーケティングを始める理由について書きます。
顧客満足度の向上
BtoBの顧客に対してコンテンツマーケティングが効果的に働く場合はいくつかありますが、その中でも、顧客満足度を向上させることが期待できます。例えば、商材Aに顧客が興味を示している場合、商材Aの導入事例、他者製品との比較、成功事例、などのコンテンツがあった場合、顧客はそれを参考に注文をすることができます。
契約を検討する“気付き”の提供
顧客の抱えるニーズは表面的なニーズと潜在的なニーズの2種類があります。前者は、ニーズが明確で、それに対する解決策も考えることが容易です。一方、潜在的なニーズは、無自覚な欲求であり、通常の方法だとそれ見つけることは難しいです。そんな時に、コンテンツの中に商品の意外な使い方などを載せていれば、「そういう使い方があったのか」という風に、潜在的なニーズを掘りあげることも可能になります。
ステップ別、コンテンツマーケティングの始め方
ステップ1 : 目的・ゴールを確認し、KPIを設定する。
コンテンツマーケティングにおいて、成功か失敗かを明確に判断することが難しいです。例えば、目的・ゴールに対する認識がメンバー間でズレていると、プロジェクトの評価を正しく行うことができません。そこで、重要なことは、目的・ゴールを定数的に定義することと、KPI(Key Performance Indicator)を設定することです。KPIとは、目標への評価指標です。例えば、以下のようなものが考えられます。
- 記事数
- UU(Unique User)数 / セッション数 / PV数
- 問い合わせ数
- 会員獲得数
- SNSシェア数
- 回遊率
とにかく、定数的に成果が見えるように工夫することが大事です。
ステップ2 : 必要と予算に応じてスタッフを集める。
予算に余裕があれば、コンテンツマーケティングに特化したコンサルタントや経験のあるライター数名を確保するなどが考えられます。予算的に厳しいのであれば、クラウドソーシングで記事数を賄うというような方法もあります。状況に応じて対応しましょう。
ステップ3 : コンテンツマーケティングを進める体制を整える。
ここでは、コンテンツマーケティングのためのインフラを用意します。例えば、ブログの場合、「ドメインの取得」「サーバーの契約」「CMSの導入」などが必要になってくるでしょう。
ステップ4 : コンテンツを作成する。
ターゲットのニーズを満たすような質の高いコンテンツを継続的に作成しましょう。品質が低い記事を大量生産ではなくて、質の高い記事に時間をかけることが重要です。コンテンツがストック型であることを思い出しましょう。
コンテンツ作成の手順
ここでは、基本的なコンテンツ作成の手順を説明します。ここでは紹介しませんが、ある程度の経験を積めば、カスタマージャーニーマップを作成して、顧客行動毎に最適なコンテンツを用意してみるのも良いでしょう。
キーワードの決定
まず、自社のサービスや製品にあったテーマで、ユーザーが調べそうなキーワードをいくつか候補にあげます。
次に、そのキーワードを一つづつkouho.jpなどのサジェストツールを利用してサジェストキーワードまで調べあげます。
そして、キーワードとサジェストキーワードをキーワードプランナーにかけて、各キーワードの検索ボリュームを調べます。
ここで、ボリュームの高いキーワードがよく検索されているキーワードになりますが、このキーワードはビッグキーワードと呼ばれて、簡単には攻略できないキーワードです。
コンテンツマーケティングでは、まずメディアに流入してくるユーザー数を増やさなければならないので、検索結果で1位を狙いやすいボリュームの小さいキーワードをまずは狙う必要があります。
こうして、キーワードを決定できたら次に進みます。
検索意図(ニーズ)を洗い出す
ここでは、そのキーワードを検索エンジンに入力して検索するユーザーは、何の情報が欲しくて検索してくるのか想像します。
このユーザーが求めているもの、いわゆるニーズを『検索意図』といいます。
キーワード毎に、この検索意図を複数見つけ出してください。(キーワードによって、検索意図の数も変わってきます。より多くのユーザーが求めている、より多くの検索意図を網羅してください。)
検索意図を満たすコンテンツ記事を書く
この段階にきたら、クラウドソーシングを利用してライターに記事を書いてもらうのも良いでしょう。
記事を書く際は、検索意図に対する適切な解が載っている記事を制作してください。
なぜなら、ユーザーが求めている情報を載せているコンテンツが、Googleが評価するコンテンツになるからです。つまり、検索意図を満たすコンテンツを制作することで、その記事が狙ったキーワードで検索結果に上位表示しやすくなります。
ステップ5 : コンテンツをリリースし拡散させる。
コンテンツの作成が終われば、次にすることはリリースです。状況に応じて、プロモーションチャネルは使い分けましょう。ただ、ソーシャルメディアを活用することは、忘れてはいけません。
ステップ6 : 効果検証をする。
最初に設定した目標・ゴール・KPIと実際の値を比べて、効果検証を行いましょう。必要に応じて、戦略を変えたりするなど、柔軟に対応することが肝心です。
コンテンツマーケティングを失敗に導くありがちなコト
コンテンツマーケティングを始めるにあたって、良くある失敗例を知っておくことは非常に重要です。この章では、失敗例とその対処方法について、説明します。
自分たちの考えを押し売りする形になってしまった
コンテンツマーケティングにおいて、一番大事なことは、ユーザーのニーズを把握して、それを解決するようなコンテンツを作成することです。そのため、一方的にアピールするだけでは、顧客に興味をもってもらえません。解決策としては、ユーザーのニーズの洗い出し、ペルソナの設定などが考えられます。
中途半端な状態で辞めてしまう
コンテンツマーケティングは、始めてから成功に至るまでに長い時間がかかります。たとえ目に見える成果が短期間で出なかったとしても、ユーザーへの価値あるコンテンツの提供を、粘り強くやり抜きましょう。そうすれば、必ず結果は後からついてきます。
拡散が不十分
せっかく良いコンテンツを作ったとしても、それをユーザに届けるためのチャネルがなければ、拡散される見込みは低いです。対処方法としては、SNSで積極的に顧客と関係を築いていく、検索エンジンからの流入を意識したライティングをするなどの施策をとってみましょう。
まとめ
この記事ではここまで、コンテンツマーケティングの始め方について説明してきました。コンテンツマーケティングは正しく行うことで、確実に成果が出る手法です。コンテンツマーケティングについてイメージは湧いてきましたでしょうか。ステップごとに行うことで、今やるべきことを整理し、何が抜け漏れているのかを把握することにつながります。この記事を読まれたあなたは、きっとすぐにコンテンツマーケティングを始めることができることでしょう。まずは始めることです。他よりも早く始めることは、コンテンツマーケティングにおいてより有利になることを意味します。
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