SEOをしていくにあたり、一番最初に出くわす問題が、WEBサイトを何で作るかではないでしょうか。
サービスサイトを作るのであれば、CakePHPやLaravelなどのPHPフレームワーク、Ruby製のRuby on Rails、Node.js製のExpressや、あまり利用者はいないかもしれませんが最近流行りのPythonに乗じてDjangoなどが選択肢として考えられます。
ただ、SEOをする目的で言えば、メディアサイトを作って、検索意図にしっかり応える記事コンテンツを載せていくことが最も重要なこと。
この場合の選択肢としては、個人サイトや企業サイトなどで幅広く使われ圧倒的シェアを誇るWordPressや、エンジニアに人気の静的サイトジェネレーター(Hugo、Hexo、Middlemanなど)が選択肢として挙がるのではないでしょうか。
そこで一番気になることが、SEOに向いているのは、WordPressなのか、静的サイトジェネレーターなのかという問題。
ここでは、WordPressや、静的サイトジェネレーター(Hugo、Hexo、Middleman)でサイトを制作してコンテンツマーケティングをしてきた私が、経験値としてSEOに最も向いていると考えるものを紹介します。
結論を先に言ってしまうと、WordPressが最も良いのですが、それぞれのメリット・デメリットと、なぜSEOに向いている・向いていないのかを説明していきます。
WordPressのメリット
- インストールさえしてしまえば手軽に利用できる
- コンテンツをリリースするのが容易
- ログインすれば、外部からでも記事を投稿できるので、面倒な記事の入れ込み作業をクラウドワークスなどを利用して低単価で外注化できる
- メジャーなテーマを選択すれば、パンくずや構造化マークアップなどが既に施されている
- カテゴライズするのが容易
- 内部リンクの制御がしやすい
- 利用ユーザーが多く、歴史も長いため、トラブルがあった際はググれば大概のことは先人の知恵で解決する
- コントリビューターが多いため、必要な機能をわざわざ開発しなくてもプラグインで解決できる
- テーマファイルをいじってSEO用にカスタマイズしたいとき、日本語文献が豊富にあるのでPHPをいじるのが楽(ソースをコピペしてカスタマイズするだけとか)
- シェアされやすい(テーマによってはSNSのシェアボタンが自動で入るため)
- 動的な要素を実装できる
MECEに切れている気がしませんが、WordPressを利用するメリットとしては上記のことが挙げられます。
WordPressのデメリット
- セキュリティー面が、やや不安
- 更新されていない古いプラグインの脆弱性
- BASIC認証をかけないとログイン画面が野ざらし
- PHPを扱えないと大幅なカスタマイズが難しい
- マイナーアップデートやプラグインのアップデートを逐次するのが面倒
- メジャーアップデートをした際に、使えなくなるプラグインが発生する
WordPressのデメリットは、他のソフトウェアにも共通するものですが、多くの人たちが利用しているため、セキュリティホールを見つけて悪用しようとする人たちも一定数存在するため、セキュリティ面での対応が少し面倒ということが挙げられます。
静的サイトジェネレーターのメリット
- 静的ページだけのため、表示速度が速い
- WEB上の管理画面が存在しないため、第三者から改ざんされるリスクが低い
- エンジニアが開発しやすい
- コーディング好きには、入れ込み作業が楽しい
定性的なものも含まれていますが、メリットとしてはこのぐらいかと。
静的サイトジェネレーターのデメリット
- 動的な要素を実装できない
- コーディングをする時間を捻出しなければならない
- 大量の記事リリースには不向き
- マイナーすぎてサポートが終了する or アップデートが終わる可能性が高い
- カスタマイズしようにも先例の文献がない or 英語文献しかない
- サーバーアップ時にコンパイルしなければならない
- 他の静的ジェネレーター、CMSへの移行にかなりの手間がかかる
- 制限が多く、意外と痒いところに手が届かない
デメリットとしては、静的サイトジェネレーターのサポートが終了してしまうことが一番大きいかと思います。
WordPressであれば世界的にシェア率が一定あるため、急にサポートが終了してしまうリスク度合いで比較すると、静的サイトジェネレーターが一番危ないことが予想できます。
また、文献が少ないため、カスタマイズしようにも自力で解決するしかないことが多いです。
総論
SEOを意識したコンテンツマーケティングを行う上で、WordPressは一強だと思います。
知名度の高いWordPressテーマであれば、構造化マークアップが施されており、手間が省ける点。
コーディングに苦手意識があるマーケターや、WEB担当者がコンテンツマーケティングを実施するには、ブログ感覚で記事を投稿できる点。
何より、コンテンツをリリースするまでの省けた時間を、マーケティング施策を考える時間に有効活用できる点。
これは、マーケターだけでコンテンツマーケティングを行う際に強みとなります。
また、メインのサービスサイトから例えば新着商品のデータを呼び出して、WordPress上で動的に配信することも可能なのが、静的サイトジェネレーターと違ったWordPressの長所です。
SEOを意識したマーケティングを行ううえでは、WordPressを選択するのが良いでしょう。